初心者にも飼いやすい?シーズーはどんな犬?夏から秋の換毛期のお手入れのポイント、お役立ちアイテムも 2025/09/11 更新
かわいらしい顔立ちと長く美しい毛並みで人気のシーズー。明るく穏やかな性格で、無駄吠えが少ないことから初心者にも飼いやすいと言われています。その一方、プライドが高く、マイペースなところもあります。
暑さに弱いため、気温が高い日が続くこの時期は、熱中症対策が必須です。また、夏から秋にかけての換毛期は毛玉ができやすいため、こまめなブラッシングを行いましょう。
今回は、そんなシーズーの基本的な性格や魅力、飼い方、お手入れのコツなどを解説。シーズーとの暮らしに役立つ、Caluluのおすすめアイテムもご紹介します!
シーズーはどんな犬?魅力や性格の特徴は?
チベット原産のラサ・アプソと、中国の宮廷で神聖な犬とされていたペキニーズをルーツとするシーズー。中国語で「ライオン」「犬」を意味する「獅子狗」を名前の由来とし、中国で愛されてきました。20世紀にイギリスへ渡り、今では世界中で飼育されています。
シーズーの基本情報
サイズ
体高:27cm以下
体重:4.5 kg~8 kg
見た目
丸い顔と大きな目、短いマズルで、がっしりとした筋肉質な体つきをしています。鼻のまわりから広がる毛並みは「菊の花」に例えられ、「クリサンセマム(菊)・ドッグ」とも呼ばれます。
被毛の特徴
全身を長くしなやかな被毛が覆う、ダブルコートの長毛種です。絹のように細く柔らかな被毛は、さまざまなカットやアレンジが楽しめます。ホワイト&ゴールド、ホワイト&ブラックなど、さまざまな毛色があり、色の組み合わせや濃淡も個体によって異なります。
性格
遊び好きで人懐っこく、飼い主や家族に対して愛情深いため、お子さまのいるご家庭でも迎え入れやすい犬種です。その反面、独立心が強く、頑固なところも。甘やかしすぎてわがままにならないよう、子犬のうちから根気よくしつけることが大切です。
かかりやすい病気
呼吸による体温調節が苦手な短頭種であることに加え、長毛種で熱がこもりやすいため、暑さに弱いという特徴があります。適温での飼育を心がけ、暑い時期は熱中症対策をしっかりと行いましょう。ドライアイ(乾性角結膜炎)や脂漏症(皮脂異常による皮膚炎)といった目の病気、皮膚の病気にもかかりやすいため、普段からよく様子を見てあげましょう。
シーズーは初心者にも飼いやすい?しつけや運動など飼い方のポイントは?
かわいらしい見た目で穏やかな性格のシーズーは、初心者の飼い主にも飼いやすい犬種と言えます。無駄吠えも少ないため、マンションなどの集合住宅でも安心です。
しつけのポイント
プライドが高く頑固な面もあるため、厳しく叱らず、ほめてしつけましょう。甘やかすと、無駄吠えや噛むなどの問題行動につながることもあるため、根気強く、社会性を身につけさせましょう。
運動のポイント
食欲旺盛で太りやすい体質のため、肥満にご注意を。1日15~30分程度の散歩を2回行います。暑さなどで散歩ができないときは、室内遊びで体を動かして運動不足を予防しましょう。
長い被毛がチャームポイント!夏から秋の換毛期は毎日のブラッシングで毛玉を防ごう

シーズーといえば、つやつやとした長い被毛が魅力。細い被毛はからまりやすく、毛玉になりやすいため、こまめなブラッシングが欠かせません。ほかのダブルコートの犬種に比べると抜け毛は少なめですが、夏から秋の換毛期には大量の毛が抜けるため、毎日ブラッシングを行います。
ブラッシングの際は毛を無理にとかさず、やさしく行うこと。力を入れると、皮膚を傷つけたり、愛犬がブラッシングを嫌いになったりすることも。毎日のブラッシングを続けることで、皮膚の状態のチェックにもなります。愛犬とのコミュニケーションを兼ねて、子犬のころから慣れさせておきましょう。
被毛は長く伸び続けるため、月1回を目安にトリミングが必要です。長く伸ばす場合も毛玉やからまりを防ぐために、定期的にカットを。顔まわりを丸く整えるテディベアカット、ロングヘアのフルコートなど、カット次第でさまざまなバリエーションが楽しめます。暑い時期はすっきりとしたサマーカットも人気ですが、被毛で皮膚が保護されず、日焼けなどのダメージの心配もあるため、短くしすぎないようにします。
また、リボンやカチューシャなどのアクセサリーでおしゃれする場合は、細い毛がからまらないよう、専用のものを使用してくださいね。
フェイスコームで顔まわりの毛をすっきり
顔まわりの毛をとかして、からまりを防ぐフェイスコームです。清潔さを保ちながら、愛犬の毛並みをかわいらしく整えます。軽くて小さいため、持ち歩きに便利。
暑さが苦手なシーズー、秋も油断せずに熱中症対策をしっかりと!
秋に入っても暑さが続くこのごろ。一般的に、犬は暑さに弱く、快適に過ごせる温度は21℃~25℃、湿度は50~60%と言われています。また、犬は汗をかいて熱を逃がすことができないため、パンティングと呼ばれる口呼吸で体温調節をしています。
鼻先から口までの部分のマズルが短い短頭種であるシーズーは、このパンティングによる体温調節が苦手。体温を下げることができず、熱中症になりやすいです。とくに、子犬や老犬は暑さ対策をしっかりしてあげてくださいね。
お家の中でも、エアコンやサーキュレーターを活用したり、遮光カーテンやブラインドを取り付けたりして、愛犬が快適に過ごせるように工夫しましょう。ひんやり心地よいクールマットやクールベッドを用意するのもおすすめです。
それから、常に新鮮な水が飲めるよう、水飲み場を複数用意しておきましょう。ボウル、給水器のどちらを使用する場合でも、愛犬が上手に水を飲めるよう、高さや位置、サイズを確認します。お留守番をする際は自動給水器があると安心です。
気温が高い日は、日中の散歩を避け、朝晩の涼しい時間帯に出かけましょう。散歩中は愛犬用の飲み水を持ち歩き、こまめな水分補給を心がけて。熱中症が心配な場合は、無理な外出は控えて、室内で思いっきり体を動かせる環境を整えてあげてくださいね。
秋も快適に!シーズーにおすすめの犬服とひんやりグッズ&おもちゃ
ふわふわ被毛で暑さが大の苦手なシーズー。そんなシーズーに、Caluluから残暑が続く秋の季節にぴったりの犬服やひんやりグッズと、室内遊びを楽しめるおもちゃをピックアップしてご紹介します!
夏から秋の散歩に重宝する犬服
季節の変わり目には、長く着用できるコットン素材のタンクトップや通気性のよいメッシュ素材のフーディーが活躍。愛犬の体温調節はもちろん、抜け毛対策にもなります。残暑が厳しい日には、ウェア本体を濡らし、保冷剤を入れて使用できるクールベストが便利。
UVカット加工のハットとバンダナで外遊びも安心!
お出かけを楽しむ季節、UVカット加工付きのハットで日差しから愛犬を守りましょう。熱中症対策には、保冷剤を入れられる接触冷感生地のクールネックを忘れずに。
お家のリラックスタイムを快適にするクールベッド
愛犬のくつろぎスペースも、過ごしやすく整えたいもの。暑い日のお昼寝も、接触冷感のベッドなら、ひんやり心地よく過ごせます。熱を吸収して冷気を伝えるポリマージェルクールマットは、冷蔵庫に入れて冷やしておけば涼しさが長持ちします。お家でのお留守番やバギーでのお出かけに用意しておくと安心ですね。
水分補給も忘れずに!お出かけには携帯用カップがお役立ち
散歩やドッグカフェ、ドライブでの愛犬の水分補給には、柔らかくて軽いシリコン素材のシリコンカップが便利。高さは3段階に調整できるので、愛犬が飲みやすい高さで使えます。フック掛け付きだから、キーホルダーやお出かけ用のバッグに付けて持ち運べます。ホコリやゴミを防げる専用カバー付き。
室内遊びも思いっきり楽しめるおもちゃ
散歩が難しい日は、室内遊び用のおもちゃで存分に体を動かしましょう。音を楽しみながらおやつを探せるおもちゃをはじめ、噛みごたえや音を楽しめるドッグトイで遊べばワンちゃんも夢中になるはず。愛犬のお気に入りのおもちゃを見つけてくださいね。
シーズーは飼いやすい犬種ですが、夏から秋はとくに熱中症対策や被毛のお手入れなどのケアが大切になります。家族の一員として迎えたら、愛情をたっぷり注いでお世話してあげましょう。その愛情に応えるように、ワンちゃんも飼い主さんのことを慕ってくれるはずですよ。

しおせ犬猫病院 塩瀬 将之 院長
2000年に日本獣医畜産大学(現:日本獣医生命科学大学)を卒業後20年以上に渡り獣医として活躍中。
2009年5月に神奈川県横浜市に『しおせ犬猫病院』を開院後は、自身も動物を飼っていることから、動物たちを愛する飼い主として、飼い主さんの立場に立ち動物に寄り添った診療をされています。